2024.01.08

自分らしい作品とは

オリジナリティーという名の呪縛

まず前提としてこれから書くことは自分基準であり、勝手な偏見も多分に含まれていることをお伝えしておきます。

カメラを趣味として所有している人たちは、レンズを何本か持っておられると思います。
普段、何をメインに撮影されるかによって使うレンズは絞られてくると思うのですが、ポートレートだと標準から中望遠あたりですよね。
僕もポートレートの時には50mmか105mmを使う事が多いです。(間に85mmが欲しいところなのですが・・・)
少し広めの35mmや28mmも時々使いますし、明確な作品イメージがあるときは120-300mmなんていう変態レンズも使いますがやっぱり標準域程度が多いです。

撮影を楽しむことの大切さと自分らしさ

ここからが本題なのですが、撮られた写真にレタッチが加えられ、更に印象深く仕上げられた作品たちがSNSにたくさん溢れています。
SNSの普及により色んな撮影技術、手法がものすごい勢いで拡散されオリジナリティーを出すことがどんどん難しくなっています。
そんな中、14mmなどの超広角レンズを使ったポートレートや最短撮影距離の短いレンズを使った寄りのポートレートも時々見掛けます。
普段肉眼では見られない世界観で、目を惹く作品に仕上がっていますよね。
カメラと写真撮影にハマったばかりの方はどんどん真似をし、写真表現の幅を広げて楽しんでほしいと思います。楽しむことが何よりも大事だと思っています。

ただ撮影歴が長くなってくると自分の作品にオリジナリティーを求めるようになってきます。人によるかもしれないのですが、自分はそうでした。

撮影手法でオリジナリティーを出してみる

ネイチャー系がメインの撮影対象だったころ、露光間ズームや流し撮り、スローシンクロなど一通りやりこみましたがどこかで見たことのある作品だなぁと気づくことになります。
それで露光間ピント送り+可変絞りという超面倒な手法で滝を撮影してみたり、とにかくあまり人がやらないことでオリジナリティーを出そうとしていました。

NDフィルター+F22まで絞り込みスローシャッターを手動で切るまでの間に、ピントと絞りを可変させて撮影(ピントと絞りを可変させる間にレンズに入る光をシャットアウトさせる手間が必要)

これはこれで自分でも気に入っている作品なのですがなんなんでしょう、今やスマホアプリでもあとからこう言う表現を加味することが出来ますよね(クオリティはこの際置いておきます)
もはや自分らしい表現って何・・・?な状況です。

何を目標にし大切にすべきかが鍵

撮影する目標や目的は人それぞれです。
目標や目的なんか必要ない、とにかく楽しく撮影したい人、色んな技術、手法を身に付けたい人、応募したいコンテストのテーマに沿った撮影をしている人、SNSや個展、グループ展で自分の表現を少しでも多くの人に見てもらうために撮影している人、被写体の方に喜んでもらうために撮影している人、それこそカメラマンの数だけ違った目的、考え方があります。そのすべてにオリジナリティーが必要かと言えばそうでもありません。
僕の場合、「被写体の方に喜んでほしい」「自分の表現を少しでも多くの人に見てもらいたい、いつか世界的なコンテストで認められたい(ポートレートやスナップで)」というのが目的というか目標です。
後者は自分らしさが表現された作品であるべきです。
その自分らしさという部分は、デジタルカメラであればレタッチなどの工夫で生み出せます。なのですが、自分にとってはそこが一番難しいところでもあります。
出来ることが多すぎるのでつい自己満足的なレタッチになりがちなのです。
被写体の方との信頼関係の中で出会う何気ない一瞬、そこに僕がずっと探している自分らしさが隠れていると考えています。

なので、これからお会いするかも知れない方との縁を大切にしながら、長く撮影させていただいている方との撮影中にも一期一会が存在することを忘れてはいけないと思うのです。